📘 第5章 第21回 DMRデジピーター構築入門
2025年6月2日
2026年5月26日
🏗 DMRデジピーター構築入門
~ 自分だけのデジピーターを作ってみよう! ~
🗣 はじめに
この章では、いよいよDMRデジピーター(レピータ)の構築に踏み込みます。この回では、構築に必要な基礎知識と機材の概要を解説します!
🗣 そもそも「デジピーター」ってなに?
DMRデジピーターとは、デジタル・リピーター(中継局)のこと。
無線機からの信号を受信し、それを中継して再送信することで、より広範囲への通信を可能にします。
🔄 例えるなら「電波の中継塔」みたいな存在!
自宅や地域に設置すれば、山陰・建物裏・車の中でも通信しやすくなります!
🧰 必要な構成と機材
📦 ハードウェア構成(例)
| 機材 | 推奨モデル・説明 |
|---|---|
| SBC(シングルボードコンピュータ) | Raspberry Pi Zero 2 W / Pi 3 / Pi 4 |
| モデムボード(MMDVM) | STM32_MMDVM_HS_HAT Rev.1.7 など |
| 無線機(デュプレクサ内蔵) | 1台で送受信する場合は「デュアルポート無線機」 |
| アンテナ | 外部設置型(GP・八木・ダイポール等) |
| 安定化電源 | 5V/2.5A(Pi用)+無線機用13.8V電源 |
| ケース・冷却装置 | ファン付きケース推奨(夏場は必須) |
🛠 ソフトウェア構成
Pi-Star を使った運用が定番!
Pi-Starは、Raspberry Piでデジタル中継局を構築するための定番OS。
ブラウザでの設定画面があるため、Linux初心者にも扱いやすいのが特徴です。
plaintextコピーする編集する🖥️ Pi-Star構成図(例)
[ Raspberry Pi ]
│
├── MMDVM_HS_HAT (GPIO直結)
│
└── Pi-Star(WebUI操作可能)
🚀 Pi-Starによる構築ステップ
Step 1:イメージの書き込み
- Pi-Star公式サイトから
.imgファイルをダウンロード - Raspberry Pi Imager などでSDカードに書き込み
Step 2:Wi-Fiとホスト名の初期設定
wpa_supplicant.confをSDカードのboot領域に作成- ホスト名(例:
jj2yyk-dmr)をhostnameに設定
Step 3:初回起動とWebUIアクセス
- LANまたはWi-Fi接続 →
http://pi-star.localでアクセス - 初回ログイン:ID
pi-star/ PWraspberry
Step 4:モデム設定
- モデムタイプ:
STM32-DVM / MMDVM_HS_Hat (GPIO) - UARTポート:
/dev/ttyAMA0(Pi Zero 2 Wの場合) - TXInvert / RXInvert / バンド幅などはHATの仕様に応じて設定
Step 5:DMR設定
- DMRモードを有効化
- DMR ID(例:4401505)を入力
- ホスト:
BrandMeisterやTGIFを選択 - Static TG:
TG3020(日本)やTG91(World Wide)など
📶 RF中継方式と注意点
DMRデジピーターには2種類あります:
- SIMPLEX中継(単一周波数で送受信を交互に行う)
→ 個人用や小規模設置に適する - DUPLEX中継(送信と受信が別周波数)
→ レピータ局用、連続送受信に対応
🛑 注意:技適・免許・保証認定が必要な場合があります!
日本国内で正式に開設するには、総務省への申請とJARDなどの保証手続きが必要です。
💬 こんなときに活躍!
- 📡 自宅に小型レピータを設置して仲間と通話!
- 🏕️ イベント時や非常時の一時中継局として活用
- 📈 RFレベルでの音声自動ID送出(「こちらはJJ2YYK…」)
✅ まとめ
- DMRデジピーターは「個人で構築可能なデジタル中継局」!
- Raspberry Pi + Pi-Star + MMDVM_HS_HAT が王道構成
- 日本国内での正式運用には技適&申請が必要
- 「地域のDMRを支える」第一歩として、ぜひ挑戦してみよう!

▶ 次回予告
次回は「☁ クラウド連携とログの自動化」を解説します!
DMR交信ログをクラウドと連携させて、自動で記録・管理する方法を紹介します!
📝 執筆:JI2TAB(尾張旭DMRデジピーター 管理人)
🏢 JJ2YYK あいちデジタルコミュニケーションハムクラブ