📘 第5章 第24回 他モードとの融合(C4FM/D-STAR)

他モードとの融合(C4FM/D-STAR)

~ デジタル無線の「垣根」を超える!マルチモード運用入門 ~


🔀 モードの壁を越えよう!

アマチュア無線のデジタルモードはDMRだけじゃない!
代表的なのは以下の3つ:

モード名主な特徴
DMRTDMA方式で2スロット同時通信
C4FM(YSF)Yaesu独自のクリアな音質とWIRES-X連携
D-STARICOM中心のシステム。コールサインルーティングが魅力

通常はモード同士の直接通信はできないけれど、
最近では“橋渡し”する技術が発展し、
DMR ↔ C4FM ↔ D-STAR のクロス運用が可能に!


🧩 キーになる技術たち

XLX Reflector(マルチモード反射板)

  • D-STAR/C4FM/DMR を接続できる“中継サーバー”
  • モジュール(A〜Z)ごとにモードを設定
  • モード変換にはAMBE(音声コーデック)変換が必須

🌐 例: XLX834 Module D = DMR ↔ YSF変換ゲートウェイ


YSFReflector

  • C4FM(Yaesu)専用の反射板(ルーム)
  • Pi-StarやOpenSPOTで簡単に接続可
  • DMR → YSFの変換にも使われる(DMR2YSF)

AMBEserver

  • DMRやD-STARの音声を相互変換するための“エンジン”
  • ソフトウェア版(md380_vocoder使用)とUSBドングル版あり
  • Analog_BridgeやMMDVM_Bridgeと連携して使う

📦 主な構成例:

コピーする編集するDMR音声(AMBE)→ Analog_Bridge → AMBEserver → YSFReflector → C4FM無線機

🛠 実践:クロスモード運用の構成例

🎛 Pi-Starを使った例(DMR ↔ YSF)

  1. Pi-Star設定画面にアクセス
  2. “DMR2YSF” を有効にする
  3. YSFReflectorリストから接続先を選ぶ
  4. コードプラグに TG 6(または指定TG)を設定
  5. DMR無線機から送信 → YSF局が受信!

🗺 クロスモード通信のイメージ図

csharpコピーする編集する[DMR無線機]
     ↓
 MMDVM_HS Hat(DMR受信)
     ↓
 Analog_Bridge
     ↓
 AMBEserver(音声変換)
     ↓
 YSFReflector
     ↓
 [C4FM無線機]

✅ 逆方向(YSF→DMR)も構成可能!


📌 導入に必要なもの(基本構成)

項目内容
SBCRaspberry Pi Zero 2 W / 4Bなど
モデムMMDVM_HS_HAT Rev1.7 など
ソフトPi-Star / Analog_Bridge / MMDVM_Bridge
コーデックmd380_vocoder + AMBEserver(またはUSBドングル)

💡 注意点・ポイント

  • 🔧 AMBE変換が必須(ライセンス注意)
  • 📶 接続するReflectorが“クロスモード対応”か確認を!
  • 📜 Pi-Star設定でDMR Gateway/YSF Gatewayの両方を調整
  • 📋 通信テストはログや音声確認で行おう

🚀 まとめ:モードを超えて、つながる無線!

DMRだけじゃもったいない!
モードの壁を超えて、もっと多くの仲間と交信しよう!

  • DMRユーザーがYSF局と交信
  • D-STARユーザーがDMR局とQSO
  • 世界がもっと広がる、ワクワクの未来!

第5章 第24回 他モードとの融合(C4FM/D-STAR)

2025年6月2日 jj2yyk


🛠 他モードとの融合(C4FM/D-STAR)

~ デジタル無線の「垣根」を超える!マルチモード運用入門 ~


🔀 モードの壁を越えよう!

アマチュア無線のデジタルモードは、DMRだけではありません。現在、主に以下の3つの代表的なデジタル通信モードが存在します。

モード名主な特徴主要な無線機メーカー
DMRTDMA方式2つのタイムスロット同時通信が可能。業務用無線からの派生で、効率的な運用が特徴。AnyTone, TYT, Motorolaなど
C4FM(YSF)Yaesu独自のクリアな音質と、WIRES-X連携による豊富なルームが魅力。Yaesu
D-STARICOM中心のシステム。コールサインルーティングによる個別の呼び出しや、ゲートウェイ経由での全国・世界との連携が特徴。ICOM

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通常、これらのデジタルモードはそれぞれ異なる変調方式や音声コーデックを使用しているため、モード同士の直接通信はできません。しかし、最近ではこれらの“モードの壁”を**“橋渡し”する技術が発展し、DMR ↔ C4FM ↔ D-STARといったクロスモード運用**が可能になっています!


🧩 キーになる技術たち

クロスモード運用を実現するためには、いくつかの重要な技術とコンポーネントが連携して動作します。

① XLX Reflector(マルチモード反射板)

  • D-STAR、C4FM、DMRなど、**複数のデジタルモードを接続できる“中継サーバー”**です。
  • モジュール(A〜Zなど)ごとに特定のモードを設定することで、異なるモード間の相互通信を可能にします。
  • モード変換には、それぞれのモードで使われるAMBE(音声コーデック)の相互変換が必須となります。
  • 🌐 例: XLX834 ReflectorのModule DがDMRとYSF(C4FM)の変換ゲートウェイとして機能する場合、DMRからModule Dに接続すると、YSF(C4FM)対応の無線機でその音声を受信できるようになります。

② YSFReflector(Yaesu System Fusion Reflector)

  • **C4FM(Yaesu System Fusion)専用の反射板(ルーム)**です。C4FM無線機ユーザーが交信を行う主要なプラットフォームの一つです。
  • Pi-StarやOpenSPOTなどのホットスポットから簡単に接続でき、DMRやD-STARからのクロスモード接続のYSF側の終点としても使われます(例: DMR2YSF)。

③ AMBEserver(AMBE音声コーデック変換サーバー)

  • DMRやD-STAR、C4FMなど、各デジタルモードで用いられるAMBE(Advanced Multi-Band Excitation)音声コーデックのデータを相互変換するための**“エンジン”**です。
  • ソフトウェア版md380_vocoderなどのオープンソースプロジェクトを利用)と、専用のUSBドングル版(AMBE+2™チップを内蔵)があります。
  • Analog_BridgeMMDVM_Bridgeといったソフトウェアと連携して動作し、異なるモード間の音声データをリアルタイムで変換します。

📦 主な構成例(DMRからC4FMへクロスモードする場合):

[DMR無線機] --(DMRデジタル音声 AMBE)--> MMDVM_HS HAT (受信)
                                                ↓
                                          Pi-Star (MMDVMHost)
                                                ↓
                                          Analog_Bridge
                                                ↓
                                          AMBEserver (AMBE音声の相互変換)
                                                ↓
                                          YSFReflector (インターネット経由)
                                                ↓
                                          [C4FM無線機]

この構成により、DMRのデジタル音声がC4FMのデジタル音声に変換され、YSFReflectorを経由してC4FM無線機で受信できるようになります。


🛠 実践:クロスモード運用の構成例

ここでは、Pi-Starを使ったDMRとC4FM(YSF)のクロスモード運用の設定例をざっくり解説します。

🎛 Pi-Starを使った例(DMR ↔ YSF)

  1. Pi-Star設定画面にアクセス: ご自身のPi-StarホットスポットのWebUIにログインします。
  2. 「Configuration」メニューへ: 設定画面の左側メニューから「Configuration」を選択します。
  3. 「DMR2YSF」を有効にする: 「DMR Gateway」設定の「DMR2YSF」オプションを「Enabled」にチェックを入れます。
  4. YSFReflectorリストから接続先を選ぶ: 「YSF Gateway」設定で、接続したいYSFReflector(Room)をリストから選択するか、手動でRoom IDを入力します。クロスモードに対応したReflectorを選ぶことが重要です。
  5. 無線機(コードプラグ)の設定: DMR無線機のコードプラグに、特定の**トークグループ(例: TG 6)**を設定します。このTGがDMR2YSF変換のトリガーとなるようにPi-Star側で設定されていることが多いです。
  6. DMR無線機から送信 → YSF局が受信!: 設定が完了したら、DMR無線機から設定したTGにキーアップして送信してみましょう。YSFReflectorに接続しているC4FM局が、あなたの音声をDMRから変換されたC4FMの音声として受信できるはずです。

🗺 クロスモード通信のイメージ図(Pi-Star内での処理)

C#

[DMR無線機]
     ↓
 MMDVM_HS Hat(DMRデジタル信号受信)
     ↓
 Pi-Star (MMDVMHostプロセス)
     ↓
 Analog_Bridge (DMRデータから音声データを抽出し、AMBEserverへ転送)
     ↓
 AMBEserver(AMBE音声コーデック変換)
     ↓
 YSFGateway (YSF Reflectorへの接続を管理)
     ↓
 YSFReflector (インターネット経由で音声を中継)
     ↓
 [C4FM無線機]
  • ✅ 逆方向(YSF → DMR)も構成可能! 上記と同様の原理で、C4FM無線機からYSFReflectorに接続し、そこからDMRネットワークへと音声が変換されてDMR無線機で受信することも可能です。

📌 導入に必要なもの(基本構成)

クロスモード運用を行うための主要なハードウェア・ソフトウェアの構成です。

項目内容
SBCRaspberry Pi Zero 2 W / Pi 4Bなど。Pi-Starの動作環境。
モデムMMDVM_HS_HAT Rev1.7など。デジタル信号の変復調を担当。
ソフトPi-Star(OS)、Analog_Bridge(クロスモード連携用)、MMDVM_Bridge(必要に応じて)
コーデックmd380_vocoder ソフトウェア(Pi-Starに内蔵されている場合が多い)+ AMBEserver(または専用のUSBドングル型AMBEコーデック

Google スプレッドシートにエクスポート


💡 注意点・ポイント

クロスモード運用は高度な設定を伴うため、以下の点に注意しましょう。

  • 🔧 AMBE変換が必須: 異なるデジタルモード間の音声変換には、AMBEコーデックの変換処理が不可欠です。この処理には、Raspberry PiのCPUリソースを使用するか、専用のAMBEドングルが必要になります。また、AMBEコーデックにはライセンス(特許)があります。Pi-Starのmd380_vocoderはソフトウェアでこれを処理しますが、その利用については自己責任で確認してください。
  • 📶 接続するReflectorが“クロスモード対応”か確認を! すべてのXLX ReflectorやYSFReflectorがクロスモードに対応しているわけではありません。事前に目的のReflectorがクロスモード運用をサポートしているか確認が必要です。
  • 📜 Pi-Star設定でDMR Gateway/YSF Gatewayの両方を調整: クロスモードを有効にするには、Pi-StarのDMR設定とYSF設定の両方で適切なゲートウェイ設定を行う必要があります。
  • 📋 通信テストはログや音声確認で行おう: 設定変更後は、Echo Test(TG9998など)や実際の交信で、音声が正しく変換・中継されているか、Pi-Starのログ(DashboardのLast Heardやログファイル)で確認しましょう。

🚀 まとめ:モードを超えて、つながる無線!

DMRの運用だけでも十分楽しいですが、モードの壁を超えるクロスモード運用に挑戦することで、アマチュア無線の世界はさらに広がります。

  • DMRユーザーがC4FMやD-STARの局と交信できるようになる!
  • D-STARユーザーがDMRやC4FMの局とQSOできるようになる!

これまで交信する機会がなかったモードの仲間たちともつながることができ、あなたの無線ライフはもっと豊かになります。世界がもっと広がる、ワクワクする未来が待っています。ぜひ、この奥深いマルチモード運用に挑戦してみてください!